慶長５年（1600年）関ヶ原の戦功を賞せられた、織田信長の弟、織田長益（織田有楽斎）は、徳川家康より3万石を与えられましたが、大阪夏の陣に加わらなかったことにより責めを受けてしまいました。その所領を守るため、3分割し、息子の長政、尚長に一万石ずつを分け与えました。私共の先祖は、この時織田家に仕えていましたが、徳川に与するのを嫌い、武士を捨て、手先が器用だった事もあり、大工職を営むようになったのが、一代目山本藤壹の始まりと伝わっております。藤壹をはじめ、受け継いだ子孫は寺社建築の数々を手掛け、木割についても多くの参考となる型紙が、大工心得（文政３年）の巻物とともに、代々伝わっております。